荒涼

Wild & Cool

7月第3〜4週

  • コロナが治まったというかもう飽きたというかで、人々の気分が外向きになり、お金や時間やアテンションの向かい先に本はない、という潮目の変化がさらに続いている雰囲気。5月あたりから書店の動きは弱い。本というパッケージコンテンツではない何かサービス的なもので収益を生み出せないかをまた考える時間が増えた。
  • アイスランドに旅行中の同僚が出国前の検査で陰性でも陽性でもない判定不可というのが2回連続で出たため飛行機に乗れなくなり帰国できなくなったとのことで、校了前のあれこれをレイキャビクからのビデオ通話で乗り切った。パーソナルなコンピュータとWi-Fi(インターネット)のおかげ。テクノロジーの力はすごいなと改めて思った。
  • 先週はまた留寿都へ。レンタカー代が高騰していて閉口したが、ウェスティンは思っていたほど混んでなくてよかった。初日、例年の北海道の1ヶ月分の降雨量に相当するらしい大雨に見舞われたが、それを含めて楽しかった。特に計画を立てず、何もない、誰もいない土地を、車でぶらぶら廻る。優雅なご身分だなと我ながら思いながら。次行くときは事前に『ゴールデンカムイ』を読んでおこうと思った。北海道は近い。
  • 暗殺された好きではなかった政治家が飼っていた犬の名前は「クーパー」で、それはその政治家が好きだった海外ドラマ『ツイン・ピークス』の登場人物からとられた名前、というのをあるウェブ記事で見かけて気持ちが重くなった。おれもツイン・ピークス愛好家であり、まさに今、数回目の観直しをしていたところだ。犬を飼うことがあれば名前は「クーバー」でもいいな、ゴードンがクーパーを呼ぶときのように「クープ」と呼ぼう、などと思ったこともあったのだった。このご夫婦には子供がいなかったらしい。うちもそうだ。好きではなかったご夫婦だが、残されたご婦人のこと思うと胸が痛む。
  • このところツイッターでは『進化思考』や『いちばんやさしいWeb3の教本』が炎上している。おれもデタラメな内容で出した本もあったかもしれない。売れてないから明るみに出てないだけなのかもしれない。なので自分も同様の状況に陥ったらどうするか、考えてしまう。