荒涼

Wild & Cool

8月第5週

かなり生産性の低い一週間だった。RtD本をばたばたと入稿したが、元気が出ないのでその他の仕事の進捗は悪い。つい劇場版エヴァンゲリオンなどを観たりなどした。反芻しているが、シンジはかわいそうだな、という感想が多く占める。

日曜はマームとジプシーのコクーンを観劇。舞台演出はかっこよかった。一個の固定されたフィジカルな空間に生身の人間が汗や飛沫を散らしながらさまざまな場面を展開させるものである演劇、アツいなと思った。

今回の本を終えて振り返りをしている。今回かなり原稿整理の段階でしっかりと読みを重ね、構造を推敲し、読点や言い回しも整えたつもりで、それに手応えを感じていたが、やってみて知ったのは、そういうふうに作った本の場合、ゲラになってから、「またこれを読むのか…」という飽きが襲ってくるんだなってことだった。そして原稿整理の段階でかなり握っているからゲラ上するすると読みが進んでしまうのでわりとケアレスミスを残したままになってしまうという点と、今回図版についての動き出しが遅かったので図版が整ってないゲラを本腰入れてチェックするという気持ちになかなかなれなかったというのもある。ままならないもんだなと学習した。また、インクリメンタルかつイテレーティブなゲラの出し戻しを意図していたが、初めて仕事をする忙しいデザイナとは相容れやすいやり方ではなかった。

ではどうすればよいのか。たぶんテキストと図版のプロトタイピングの精度が揃ってなかったので、それは極力揃える。あとからここに図版が入る予定なので、適当にこのアタリ画像を置いておいてください、ではなく、せめて寸法ぐらいは指定して渡す、という点が挙げられる。とするとゲラにするのを少し急ぎ過ぎたのかもしれない。本づくり、いっこうにうまくならない。