荒涼

Wild & Cool

4月第4〜5週

毎週日記を書かねばと言いながら結局2週分を急いで書く羽目になってしまった。変わらず画集を進めつつ、校了および印刷立ち会いを完了させたのとともに、思いのほか早くあがってきたアジャイル本の原稿を通読したり、リサーチスルーデザイン本のフィードバックで喋りまくったりした週であった。あと、人の本のオビキャッチを考えたりなど。

また、これから動き出す本の構成を掘り下げる作業なども。書く前が、書き始める前が、やはり重要という再認識にもとづき、かつ、手元にあるもので手一杯なのですぐに制作に入るのに億劫になっているという面も逆手に取り、書き出す前にしっかり時間をかけて構成案を練る、醸成させる、ということに意識的に取り組んでいる。手応えありで、これが結果に結びつきますように。

日曜月曜で軽井沢へ。インタコ系の素敵なホテルでのんびり過ごし、でかいアウトレットモールで買い物。いくつか買ったなかで「alk phenix」というメーカーのパンツが驚きの履き心地で、良い買い物になった。サンローランやマルジェラなどハイブランド系のお店もあり、何かしら買うたろやないかという気持ちでいたが、これといって強く惹かれるものに幸か不幸が出会えず、それでよかったのだろうと思う。

パンツ、すなわちズボンは重要である。4-5年前はユニクロの火をつけたらよく燃えそうなテロテロのズボンを常にはいており、ここ2-3年はコロのピタピタのズボンをはいていて、それにマッチする上着や靴を合わせていたが、テロテロは無くなりピタピタも古び、自分の服の方向性を見失っている。つまりそれはひとつの時代が終焉を迎えたということであり、次の方向性の起点となるズボンに辿り着かなくてはならず、焦りが募る昨今であることを記しておく。

軽井沢は涼しげで良い空気の町であったが、住みたいとか別宅が欲しいとかは思わず、行く前は、ものすごく惹かれてしまったらどうしようという不安が若干あったのだけど、そうはならず安心したというか。古びた昭和の金持ちの町、という印象。特有のダサさがある。車で走りながら、このダサさ、何かに似ていると考えていたが、たぶん最近よく見る変な名前の食パン屋だ。小綺麗にしているけど芯がないというか。ファンシーのダサさとは質の違うダサさが台頭してきているのをここ数年感じていたが、軽井沢にその一端を見た気がする(行動範囲が狭いので見当外れな意見かもだけど)。